マイソクの作り方|物件概要書の書き方と記載項目・テンプレート(エクセル)の注意点
マイソク(物件概要書)は、「物件の基本情報」「価格と条件」「法令上の制限」「場所の情報(地図・交通)」「取扱会社の情報」の5つのまとまりで作ると、抜け漏れが起きにくくなります。
エクセルの雛形で作る場合、手間がかかるのは数字の転記よりも地図や周辺情報の調べもの・貼り付けです。この記事では、記載項目の一覧と、作るときの注意点、効率化の考え方を順に整理します。
マイソク(物件概要書)とは
マイソクとは、売買や賃貸に出す物件の情報を、A4などの1枚にまとめた販売用の資料のことです。不動産業界では「物件概要書」「販売図面」「チラシ」などとも呼ばれ、会社によって呼び方は違いますが、指しているものはほぼ同じです。
主な使い道は次のとおりです。
- 買主・投資家への紹介資料として、メールや面談で渡す
- 他の仲介会社に物件を紹介し、客付けを依頼する
- 社内で物件情報を共有し、提案の材料にする
1枚で「どんな物件で、いくらで、どこにあるか」が伝わることが大切です。受け取った側はマイソクを見て問い合わせるかどうかを判断するため、情報の正確さと読みやすさが、そのまま会社の信用につながります。
物件概要書の主な記載項目一覧
物件概要書に載せる項目は、物件の種類や会社の様式によって変わりますが、おおむね次のように整理できます。自社の雛形を作るときや、既存のテンプレートを見直すときのチェックリストとして使ってください。
| まとまり | 主な項目 |
|---|---|
| 物件の基本情報 | 物件名、所在地(住居表示・地番)、物件種別、土地面積(地積)、建物面積、構造、階数、築年月、間取り・戸数 |
| 価格と条件 | 価格、税の扱い、引渡し時期、現況(空室・賃貸中など)、取引態様 |
| 法令上の制限 | 用途地域、建蔽率、容積率、高度地区・防火地域などの地域地区、接道状況 |
| 場所の情報 | 最寄り駅と徒歩分数、利用できる路線、地図、外観写真、周辺環境 |
| 取扱会社の情報 | 会社名、免許番号、所在地、連絡先、担当者名、情報の更新日 |
不動産の広告・表示には、業界の規約などで記載すべき事項や表記方法が定められている場合があります。改正されることもあるため、表示に関するルールは所属団体の案内や業界の規約の最新情報を確認してください。この記事は一般的な情報であり、個別の判断は専門家にご相談ください。
マイソクの作り方(基本の手順)
手作業で物件概要書を作る場合、一般的には次の順番で進めます。
- 元資料を集める:売主から受け取った資料、登記簿謄本、測量図、レントロール(収益物件の場合)、他社が作った概要書など、根拠になる資料をそろえます。
- 基本情報と数字を転記する:物件名・所在地・面積・価格などを、自社の雛形の決まった欄に入力します。
- 法令上の制限を調べる:用途地域・建蔽率・容積率などを、自治体の公開情報などで確認して記入します。
- 場所の情報を入れる:地図を用意して範囲を決めて貼り付け、外観写真やストリートビューの画像、最寄り駅と徒歩分数を入れます。
- レイアウトを整える:1枚に収まるように文字の大きさや画像の位置を調整し、強調したいポイント(利回りや駅からの近さなど)を目立たせます。
- 確認して出力する:元資料と見比べて数字の誤りがないかを確認し、PDFにして送付・共有します。
書き方のコツは、「お客様が最初に知りたい順」に並べることです。多くの場合、価格・所在地・交通・面積が最初に目に入る位置にあると、判断が早くなります。
物件概要書のテンプレート(エクセルの雛形)で作るときの手間と注意点
物件概要書は、エクセルで作った自社の雛形を使う会社が多いようです。項目の並びや見た目を自由に決められ、社内で使い慣れているのが利点です。ただし、雛形はあくまで「枠」なので、中身を埋める作業は毎回人が行うことになります。
物件概要書テンプレートの基本レイアウト
A4縦1枚のテンプレートなら、上から次の順に区切っておくと、受け取った人が目を走らせやすくなります。
- 最上段:物件名、物件種別、価格(収益物件は利回りも並べる)
- 上段:外観写真と地図を左右に並べる
- 中段:所在地、交通、土地・建物の面積、構造、築年月などの表
- 下段:用途地域・建蔽率・容積率などの法令上の制限、現況、引渡し時期、備考
- 最下段:取扱会社の情報(会社名、免許番号、連絡先)と情報の更新日
エクセルで作るときは、この区切りごとにセル範囲を決め、入力欄だけ色を変えておくと、どこに何を入れるかで迷いません。会社情報が入る最下段は固定欄にして、毎回は触らないようにしておきます。
手間がかかりやすいところ
- 地図・写真の切り貼り:地図を開いて範囲を決め、画像にして貼り、枠からはみ出したら調整し直す。ストリートビューで外観を探す作業も加わります。
- 数字の転記と見直し:価格や面積、利回りを元資料から写し、桁や単位の誤りがないかを確かめるために二重チェックが必要になります。
- 調べもの:用途地域や最寄り駅までの徒歩分数など、元資料に書かれていない情報を毎回調べることになります。
- 他社様式からの写し替え:他社が作った概要書を自社の様式に作り直すときは、項目の並びが違うため、探しながら写す手間がかかります。
エクセルの雛形を使うときの注意点
- セルの書式をそろえる:価格は「円」か「万円」か、面積は「㎡」か「坪」か、小数点以下を何桁まで出すかを決め、セルの書式で固定しておくと、表記ゆれが減ります。
- 入力欄と固定欄を分ける:毎回変わる欄に色を付け、会社情報などの固定欄は保護しておくと、うっかり上書きを防げます。
- 古いデータを残さない:前の物件のファイルをコピーして作ると、前の数字や地図が残ったまま出てしまうことがあります。空の雛形から作るか、確認項目に「前物件の情報が残っていないか」を入れておきます。
- 印刷・PDFの範囲を確認する:画面では収まっていても、PDFにすると2枚に分かれたり、画像がずれたりすることがあります。出力後の見た目で最終確認をします。
- 版を管理する:価格変更などで作り直したときに、どれが最新版かわかるよう、ファイル名や欄外に更新日を入れておきます。
テンプレートや雛形は、インターネット上で配布されているものを使う方法もありますが、自社の扱う物件の種類(居住用か収益物件か、一棟か区分か)に合っているかを確認したうえで、必要な項目を足し引きして使うのが現実的です。
収益物件で特に必要な項目
一棟マンション・アパートや区分の投資用物件など、収益物件の物件概要書では、居住用の物件よりも載せるべき情報が多くなります。買主が「投資として成り立つか」を判断するための材料が必要だからです。
| 項目 | 載せる理由・ポイント |
|---|---|
| 利回り | 表面利回りか、経費を差し引いた利回りかを明記します。どの数字を基にした利回りかがわからないと、比較ができません。 |
| 年間の賃料収入 | 現在の賃料収入か、満室を想定した収入かを区別して書きます。 |
| 賃貸状況 | 総戸数、入居中の戸数、空室の数などを書きます。詳細はレントロールを添付するのが一般的です。 |
| 建物の情報 | 構造・築年月・階数に加え、建物が複数棟ある場合は棟ごとの情報を分けて書きます。 |
| 法令上の制限 | 用途地域・建蔽率・容積率・高度地区など。敷地が2つの用途地域にまたがる場合は、両方を記載します。 |
| 場所の情報 | 最寄り駅と徒歩分数、地図、外観写真。入居者の需要を判断する材料になるため、収益物件では特に重視されます。 |
収益物件は、建物が2棟以上ある、更地として売り出す、用途地域が2種類にまたがるなど、居住用の簡単な雛形では収まらないケースが多くあります。物件の種類ごとに様式を分けておくと、毎回レイアウトを組み直す手間が減ります。
物件概要書の作成を効率化する方法
マイソク作成の手間を減らす方法は、大きく3つあります。
1. 雛形と手順を整える
物件の種類ごとに雛形を用意し、入力欄・固定欄・表記のルールを決めておきます。確認の観点をチェックリストにしておくと、担当者による品質の差が小さくなります。お金をかけずに始められる方法です。
2. 作業を分担する
地図や写真の準備、数字の転記、最終確認を、営業担当と事務担当で分ける方法です。営業が提案に使える時間を増やせますが、受け渡しの手間や、確認の責任の所在を決めておく必要があります。
3. ツールで自動化する
元の資料から数字を読み取って雛形に入れたり、住所から地図や最寄り駅を自動で取得したりするツールを使う方法です。特に時間がかかる「場所の情報」の作業をまとめて減らせるのが利点です。ツールを選ぶときは、次の点を確認しておくと安心です。
- 今使っている自社の様式(エクセル)をそのまま使えるか
- 収益物件の情報量(複数棟・更地・用途地域が2種類など)に対応しているか
- 他社様式のPDFやスキャンしたPDFを読み取れるか
- アップロードした物件データがどう保管・削除されるか
- 導入にかかる初期費用と期間
どの方法でも、出力された内容を最後に担当者が元資料と照らして確認する工程は残しておきましょう。
よくある質問
- マイソクと物件概要書は同じものですか?
- 現場ではほぼ同じ意味で使われています。どちらも物件の基本情報・価格・地図などを1枚にまとめた資料を指し、会社によって呼び方が違うだけ、ということが多いです。社内や取引先でどちらの呼び方が通じるかに合わせれば問題ありません。
- 物件概要書のテンプレートはエクセルで作ってもよいですか?
- 多くの会社がエクセルで自社の雛形を作って使っています。項目の並びや見た目を自由に決められるのが利点です。一方で、数字の転記や地図の貼り付けは毎回手作業になるため、セルの書式統一や二重チェックの手順を決めておくことが大切です。
- ネットで無料配布されている物件概要書のテンプレートを使っても大丈夫ですか?
- 使って構いませんが、そのままではなく自社に合わせて手を入れるのが前提です。居住用向けのテンプレートには利回りや賃貸状況の欄がないことが多く、収益物件では足りません。取扱会社の情報や更新日の欄があるか、扱う物件の種類(一棟か区分か、更地か)に合っているかを確かめてから使ってください。
- マイソクに必ず載せなければならない項目は決まっていますか?
- 不動産の広告や表示には業界の規約などのルールがあり、載せるべき事項や表記の仕方が定められている場合があります。細かな要件は改正されることもあるため、所属団体の案内や業界の規約の最新情報を確認してください。この記事は一般的な情報であり、個別の判断は専門家にご相談ください。
- 1枚作るのにどれくらい時間がかかりますか?
- 物件の種類や元資料の状態、社内のチェック手順によって大きく変わります。数字の転記よりも、地図やストリートビューの切り貼り、用途地域や最寄り駅の調べものに時間がかかりやすいので、まずはどの作業に時間を使っているかを書き出してみると、短縮できる箇所が見えてきます。
収益物件の物件概要書を自動作成
mAIsoku(マイソク)のご紹介
mAIsokuは、収益物件(一棟・区分)を扱う不動産仲介会社向けの物件概要書の作成ソフトです。売主側・他社の物件概要書PDF(スキャンPDFにも対応)を1枚入れると、物件名・所在地・用途地域・利回り・価格など30項目超を読み取り、今お使いのExcelの物件概要書テンプレートの正しいセルに入れて、Excel/PDFで出力します。
- 地図(ピン付き)・ストリートビュー・最寄り駅と徒歩分数・QRコードを住所から自動で入れます
- 一棟・建物2棟/3棟・更地・用途地域が2種類にまたがる物件まで、7種類の様式を用意しています
- 処理時間は本番環境の実測で14秒(実際の物件概要書では13〜22秒)
- 初期費用0円・月額3万円から(税別)。アップロードしたPDFは処理後24時間以内に自動削除します
なお、mAIsokuはテンプレートそのものを配布するサービスではありません。用途地域などの自動補完は現在東京都内の住所が対象で、PDFに記載があれば全国で転記します。出力した概要書の最終確認は担当者が行ってください。
メールアドレスの入力だけ。1社1回無料・カード登録不要。